徹子の部屋 1/5 ゲスト:若尾文子さん

容色衰えず麗しい若尾文子さん。
もちろんお年は召しておられるが「ああ…」とか残念に思ってしまうようなことはなく。
とても品が良く、言葉遣いも美しくてすてき。
一人称が「あたくし」。かと言って気取ったところはまるでない。テレビ用の感じがしない。
出てきた「黒川家風お雑煮の再現」にもはっきり「うちのはもっとおいしそうなんです」と言ってしまうし。(笑
「しんとり菜が煮過ぎね」とか。でもこれまた全く嫌味ではない。
黒柳徹子が「若尾さんが映画の中で「あたしいやなんです」とおっしゃると
「ああこの人は本当にいやなんだな」というのが画面に滲み出ていて、
そういうところがいいなあ、と思って観ていたんです」と言っていて、
確かにそうだと思った。
どんなものでも受け容れるけれど、自分の基準に照らして受け容れられないものは、
世間を敵にまわしてでも拒む女。
増村保造の映画に出てくる若尾文子はそういう女だった。