実家訪問

昨日は実家に泊まった。
4歳のときから暮らしていた団地が老朽化のため建て替えとなり、
それをきっかけにわたしはひとり暮らしをはじめ、
家族は先日から建て替わった新しい住まいで暮らしている。
20年以上住まい続けた場所に見なれない建物が立っているのは奇妙な感じだ。
他人の家に遊びに行くような気持ちで実家を訪ねた。
ちょっとした用があるにはあったのだがどうも焼肉をするので呼んでくれたようだ。
オトンがうれしそうに肉をすすめ、お酒をすすめてくれた。
うちのオトンは『煙か土か食い物』の丸雄を彷彿とさせるような人で、
(まあ、あんなに酷くはないのだが似ていると思った)
一緒に暮らしていたときは、なにかにつけて叱られてばかりいたので、
うれしいが、なんだかくすぐったくもある。
肉や野菜をたらふく食って、テレビを見たり風呂に浸かったりのんびりと過ごしていたのだが
自分の部屋がないのは当然にせよ、居場所というか定位置のようなものがないので
なんとなくフワフワとした居心地であった。
こうして家族との関係も少しずつ変わっていくのだなあと、
28歳にして今更ながらに感慨を深くする秋の夜長であった。