ドドンパ酔虎伝

勝新映画祭で『ドドンパ酔虎伝』。
ミュージカル時代劇としては大した出来ではないが
渡辺“東京ドドンパ娘”マリのソウル・ボイスに聞き惚れた。
もっと彼女に歌って欲しかったなあ。
ほんの二曲歌いに出てくるだけでお話には全く絡まない。
だいたい、ミュージカルシーンが少な過ぎる。
これじゃせっかく『ドドンパ酔虎伝』と銘打った意味がないよおお。
『黒い花びら』の水原弘が準主役で出ているが、
彼の黒くねっとりとした「夜のオーラ」が明るい歌謡映画のなかで異様に浮いていた。
またこの映画での勝新は全く長谷川和夫の亜流でしかなく魅力に乏しいが
かの「韋駄天走り」はなかなかに魅せてくれた。